関東十刹に列せられる臨済宗円覚寺派『瑞泉寺』

鎌倉宮からさらに鎌倉の奥地へ進んで行きます。鎌倉駅周辺とは違ったこの閑静なエリアは金沢街道と呼ばれるエリアになっていて、瑞泉寺や浄妙寺、報国寺などが見どころになります。

観光客も比較的少なく、ゆっくり観光できるのが良い。報国寺だけはインスタ映えスポットになっていて若年層が多いんですが、それはまた報国寺の記事にて紹介させてください。

 

徒歩マップ『鎌倉宮から瑞泉寺へ』

鎌倉宮の鳥居を出て左へ進み、次の角を左へ。鎌倉宮を囲むように進んで行くと左側に永福寺跡があります。あくまでも跡なので今はお寺さんは存在せず、広々とした公園として利用されているようです。

そのまま真っすぐ道なりに進むと瑞泉寺にたどり着けます。瑞泉寺までの道はそんなに広くなく、車通りも多くありません。鶴岡八幡宮あたりの駐車場は有料で、なおかつ満車のことも多く停められない可能性が高いのですが、この瑞泉寺は駐車場が無料です。10台くらいしか停めるスペースがないのですが、よほど運が悪くない限りは普通に停められるかと思います。

私が訪れた際にも他に観光客は1組か2組しかおらず、瑞泉寺までの道で車と遭遇もしませんでした。やっぱり鎌倉観光といっても鎌倉駅周辺がメインになり、ここまではあんまり来ないんでしょうかね。

 

源義経をはじめ奥州藤原氏を供養した『永福寺』跡

さすがに歩き疲れてきたのでここら辺で一度休憩。藤沢駅を出発して長谷寺から鎌倉大仏、銭洗弁財天、寿福寺、鶴岡八幡宮、源頼朝の墓、荏柄天神社、鎌倉宮と休み無しでぶっ続けで歩いてきて休みが欲しい。実はこの日は江ノ島の夕景を撮影するために一眼レフカメラと交換用のレンズ、そして三脚を担いでいるため、総重量にしてかなりのものを持ちながら休み無しに歩き回っていました。特に銭洗弁財天の坂と、源氏山公園から寿福寺へ降りる悪路がツラかった。

永福寺(「ようふくじ」と読みます)の跡地にはベンチがあったのでそこに座って少々休憩。写真のような池と木々が目の前に広がっていい感じです。

この永福寺は1192年に源頼朝が弟の源義経(幼名:牛若丸)と、源義経を匿った藤原泰衡を長とする奥州藤原氏を供養するために建てられたもの。頼朝としてみれば、使い捨てのコマのようにして使い殺した義経が亡霊として出てくるのではと恐れたのかもしれませんね。頼朝は極度の臆病者だったという話もありますし。

その供養塔である永福寺も1450年に焼失してしまったようで、それ以後復元されず、現代に至るようです。ちょうど池のところにある案内板に当時の永福寺の復元予想図が描かれていました。結構立派なお寺さんだったみたいです。

さて、疲れが完全にはとれたわけではありませんが、そろそろ瑞泉寺へ向かうことにしましょう。

 

臨済宗円覚寺派『瑞泉寺』の拝観口へ

永福寺跡から小さな小川を渡り、坂道を登っていくと瑞泉寺の石碑が見つかります。写真の奥に見える門をくぐった先が拝観口。拝観口とはいっても大人1人程度が入れるほどの小屋が建てられているのみ。そこで拝観料を支払って中へ進みます。

拝観口から真っすぐに進む道。左側に枯れ木がみえますが、これはおそらく桜の木。あと1、2週もすれば綺麗に咲き誇るのかと思われます。その様を見られないのが残念ですが、逆にそのおかげで他に誰もいないので落ち着いて観光できるというメリットを享受しましょう。

 

幾多もの階段を上りきって瑞泉寺の山門へ

瑞泉寺の本殿へは拝観口からみてかなり上の方にあります。こんな階段を上っていくことに。

途中の分かれ道。どちらの道を選んでも瑞泉寺の山門へ着けます。

それにしても左の道の苔の生え具合がすごい。苔寺という別名のある明月院もびっくりだと思います。さて、私は行きに左の階段を選び、帰りに右の階段で降りてくることにしました。後で合流するんだからぶっちゃけどうでもいい。

ようやく瑞泉寺の山門に到着です。こちらの瑞泉寺は円覚寺派に属し、夢窓疎石が開山したようで、鎌倉五山に次ぐ関東十刹(かんとうじゅっさつ)に列せられた格式のある寺院だそうです。円覚寺は以前の記事にて紹介しましたね。ちなみに関東十刹とは瑞泉寺の他、禅興寺、東勝寺、万寿寺、大慶寺、興聖寺、東漸寺、善福寺、法泉寺、長楽寺のようです。覚えられませんね、はい。

 

瑞泉寺の庭園を横切って本殿へ

この庭園を進んだ先に瑞泉寺の本殿がございます。写真の正面少し右あたりに見えている建物ですね。本殿の写真を撮るのを忘れてしまったためブログに載せることができず残念。

また、御朱印は山門をくぐってから左の方にみえる社務所でいただけます。中に入って呼び鈴を鳴らすとお坊さんが出迎えてくれますので、そこで御朱印帳を渡します。直書きしていただけましたので社務所の玄関の椅子にて待つように言われますので待機。ここ瑞泉寺は御朱印の料金は決まっていないので相場である300円~500円を渡すのが良いかと。私は直書きしていただけたのが嬉しかったので500円払いました!

 

名勝瑞泉寺庭園と天女洞

本殿の裏側には素晴らしい庭園が広がっています。山肌も雰囲気を出しており、他の寺社にはない趣があります

右側の洞窟が天女洞。かつて坐禅の修行場だったようです。

そして右の橋を渡って、さらに山の上の方にあがっていくと徧界一覧亭という鎌倉五山の僧が集まって詞会が開かれた建物があるようですが一般公開されていないためここまで。

 

瑞泉寺は観光客は少ないものの、庭園は一見の価値があるので時間があればぜひ訪れていただきたいと思います。次回は鎌倉五山第五位の浄妙寺です。

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