ロンドンからリバプールへ ~ヴァージントレインの旅~

ロンドンには鉄道のターミナル駅が複数あって、今回行くリバプールへはロンドン市北側に位置するユーストン駅から。

上図左側がロンドンの地下鉄マップで、赤の太線で表したのが出発地のウェストミンスター駅と目的地のユーストン駅。複雑で文字が小さいので、右図に簡略マップを作ってみた。ビッグベンからだと最寄り駅のウェストミンスター駅からサークルライン、もしくはディストリクトラインで1駅隣のエンバークメント駅へ行き、ノーザンラインに乗り換えて6駅ほどでユーストン駅に行くことになる。

ロンドンの地下鉄はアップダウンが激しく、スーツケース持ちはキツかったー 🙁  しかも時間がギリギリなので必死になって走りました。

チケットは事前にオンラインで支払済みだったのですが、この自動券売機でも発券可能。もちろん窓口でもOK。

残念ながら日本語は無し。新規に購入する場合は”Buy”。事前に購入している場合は”Collect”を選択。

事前購入している場合には、決済に使ったクレジットカードが必要なので持参するように。セキュリティ的な理由からのようで。

3枚発券されます。画像はリバプールからの帰りの切符になってしまっているのは、行きの切符の写真を撮り忘れてしまったため。切符は降りるときに回収されてしまいます 😥 

出発2分前のギリギリ到着。ここがユーストン駅ヴァージントレインのプラットフォーム。

すでに列車は止まっています。自分の座席の車両を探して乗り込みます。

車内はこんな。上写真の中央少し左に見えるのが荷物置きコーナー。椅子もリクライニングでゆったりです。

ヴァージントレインでは全ての座席の上部に座席予約状況が確認できるようになっている。この場合どちらも「RESERVED」なので窓側、通路側ともに予約済みということ。

上写真の例では窓側が「AVAILABLE」で空席、通路側が「RESERVED FROM RUNCORN」なのでRuncorn駅から乗ってくる人がいますよーってこと。なので、自分の座席が気に入らなかったり、座席付近の荷物置き場がいっぱいだった場合は空席を探して座るのもありです。

ちなみに私は窓側の席を予約していたのですが、なぜか座っている人がいた。おそらく通路側の人が窓際が空いてるからって席移動したのだろう。文句を言ってやろうかと思ったけど、空席が結構あったので席を探すことに。先頭車両がサイレントルームとかで静かに使いたい人専用のようだったのでそちらに移動し着席。ここでは携帯電話での通話はもちろん、会話、食事の食べる音なども許されません。なのでゆっくりと寝られます 😛 

ロンドンから数分で雄大な自然の風景が! 遠くにみえるのはカテドラルだろうか。

同じような田舎風景が続くので心が安らぐー 🙂  羊とか牛とかたくさん見れますよ。

初めの到着駅である「Nuneaton」。日本語ではナニートンって発音します。バーミンガムの東側に位置します。ここはイギリス歴史ではかなり有名な場所で、なぜかというと、薔薇戦争中のボズワースの戦いの戦場だったからです。

ボズワースの戦いは、日本でいうところの関ヶ原の戦いに似ていて、天下分け目の戦いだったと伝えられています。1485年8月22日に勃発した戦は、ヨーク派の国王リチャード3世に対抗して王位を争ったランカスター派のリッチモンド伯ヘンリー・テューダー(後のヘンリー7世)の間で行われました。勝敗を大きく左右したのはスタンリー兄弟の裏切り(ここらへんも小早川秀秋、脇坂安治とかの裏切りがあった関ケ原の戦いに似てますね 🙂 )。勝者はランカスター派となり、ヘンリー・テューダはテューダ朝を開き、自身はヘンリー7世となって国王となりました。アルマダの海戦で有名なエリザベス1世も彼の一族にあたります。

歴史談義はさておき、Staffordに到着です。ここはバーミンガムの北側。TESCOの看板がありますね。旅行の際には何かとお世話になるイギリスの大手スーパーです。Waitroseは少し高額なので、日常品や簡単なスナックなどはTESCOで買うのが良いでしょうね。

はい。スタッフォード駅到着。ん?? The University of Opportunityって何?? 私は以前イギリスのカレッジに通っていたのでイギリスの大学に精通していました。確かその時こんな大学なかったよなぁ…… って思って気になって調べたらこれはThe University of Wolverhampton、ウルヴァーハンプトン大学のことらしい。ちなみにOpportunityは機会って意味ね。

ホームページを読んでみたら”The University of Wolverhampton has always been a place of opportunity, offering students, whatever their background or circumstances, to fulfil their potential and realise their career ambitions in partnership with a supportive community.“とのこと。要約すると「生い立ちとか環境に関わらず、生徒たちの潜在能力や彼らのやりたいことを満足させるための機会を与えるところがウルヴァーハンプトン大学」と。

こういうニックネームを駅名の下に堂々と載せる姿勢は面白いね。

さようならスタッフォード!

はい。またまた大自然をお楽しみます 😆 

クリュー! CrewじゃなくてCreweね。最後にeがつくんです(なんか赤毛のアンみたいだな 😎 )。

ここは鉄道の分岐点。ここでグラスゴーに行くか、エディンバラに行くか、それともリバプールか、はてまたバーミンガムにJターンするか。つまり、目的地によって乗り換えが発生します。今乗ってるのはリバプール行きなので乗り換えの必要なし。楽だなぁ

なんか駅前にホテルがあったから写真撮ってみた。特に意味は無い。

ここは次の駅。お、ラムバナナだ。

リバプールは世界で初めてバナナの輸入とラムの輸出を開始したという経緯が合って、当時”Super Lamb banana”と名付けられました。で、ラム(子羊)の胴体にバナナの尻尾がついた像がリバプールの象徴として作られました。それがこの”Lamb banana”。

しかも驚くべきことに、このラムバナナは千恵藏 太郎さんという日本人が作ったんだって!

で、このラムバナナがあった駅はランコーン(Runcorn)ってところ。リバプールライムストリート駅の直前の駅。もうリバプールは目と鼻の先です!

段々と風景も大自然から人工っぽくなってきましたね。

やっとこさ到着! ここがリバプールの鉄道ターミナル駅であるリバプールライムストリート駅(Liverpool Lime Street)。

さすがにリバプールの中央駅だけあって広い広い。列車の中から人がゾロゾロと降りてきます。今の時間は11:05くらいか。ロンドンを出発したのが8:15くらいだったから約3時間。結構長い列車旅です。また帰りも乗るんですがね。

乗車するときは急いでみることができなかった車両前部。結構年季が入ってるなぁ。この列車にはファーストクラスなるものがあって、そのチケットを購入すると列車出発前に軽食やドリンクが飲み放題のラウンジが使用できて、さらに列車内でも食事がでます。まぁ高々3時間の旅だったし、普通車でも飛行機のエコノミークラスと違って椅子も快適だったので、そこまで高望みしませんでした。

リバプール出身コメディアンのケン・ドットと労働党政治家ベッシー・ブラドックの銅像。コメディアンと政治家を対比させてるのが何か面白い。

駅を出ると、なんだかすごい人だかり。何をやってるんだろう。

駅前掲示板に”We will remember”の字が。なんだか盛大なセレモニーらしい。

凄い黒服の集まり。

ずーっと奥の方まで人が密集しています。

実はこのセレモニーはソンムの戦い100周年のトリビュート。この日は2016年の11月13日で、ソンムの戦いから丁度100年目。ソンムの戦いとは、第一次世界大戦で最大の合戦で、1916年7月1日から11月18日まで続きました。連合軍であるイギリス、フランス軍と同盟軍ドイツとの争い。場所はフランス、ピカルディ地方のソンム。そこのソンム河畔で行なわれたものです。結果は勝敗つかず。両軍とも多大な犠牲を払うという残念なものでした。

リバプールの方々もそのような戦争を二度としないように、こうやってセレモニーを開いているのでしょう。あー、朝方ロンドンにいた黒服たちもこのセレモニーの参加者だったんでしょうね。今頃分かった!

で、こちらがリバプールライムストリート駅。よく写真でみるのがこの風景。リバプールの中心の駅です。地下鉄も走ってるんです。

道路が半分閉鎖されているようなのでスーツケースを転がしながらでも大通りを難なく渡り。一応信号機はあるんですがほとんど機能していませんでしたね。

あー、よくみる有名な風景はこっちかな。天気が悪くて残念だったけど一応撮影。

それでは駅をあとにしてホテルに向かいます。さようならリバプールライムストリート駅!!

次回はリバプール市の観光です。まずはビートルズ巡りにでも行こうかな?

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