カザン観光 ~カザンカ川~

カザン・クレムリンのすぐ背後に流れているのがカザンカ川。アルスク周辺を源流として、ここカザンでヴォルガ川と合流するのでヴォルガ川の左支流であると言えます。

カザンカ川方面からみたクレムリン。ここからだとクル=シャーリフ・モスクの頭だけ見える感じかな。その手前に見えるのがブラゴヴェシェンスキー大聖堂。下から見上げるよりも、上からの眺めの方がやっぱり良い!

カザンカ川沿いは結構賑わっていて、それこそ計画的に景観が作られたような感じ。写真の後ろにあるのがカザンカ川。緑も綺麗に植えられて、等間隔に噴水も配置されててウォーキングにはぴったり。この噴水、夜になると綺麗にライトアップされるのでそれは別記事にて!

画面左後方に見えるのがメリーゴーランド。アミューズメントも完備! その隣当たりからショップが立ち並んでおります。ここも夜になるとイリュミネーションが綺麗に。

今度はカザンカ川を背面にして撮影。サイクリングをしている人も多い。レンタルでもされてるのかな?

動物を模したグリーンアート。

こっちは紳士淑女。うーん、さっきの動物もそうなんだけど何かを意味して作ったんだろうけど、残念ながらそれを知る由もがな。

これはレストラン。ちょっと小腹が空いたのでここで食事でも摂ろうかな。

その前に少し角度を変えて撮影。レストランとカザン・クレムリンのコラボレーション。

ここが入口。上に書かれている「бахча」とはメロンという単語。店の名前かな? 店内では撮影を控えたので写真はないんですが、タタルスタン料理を提供しているレストランらしく非常においしかった。ロシア料理って日本人の口に合うんだと思う。

帰るときは夕方。おそらくここら辺はデートスポットなのでしょう。男女の2人組が結構多かった。

さて、次はバウマン通りを南下します。

カザン観光 ~カザン・クレムリン 後編~

モスクをあとにしてさらにクレムリンの奥に向かいます。トイレとかもここにあるので済ませておくと良いでしょう。自分はこのトイレを使ったことはないんですが、おそらく有料です。基本的にロシアのトイレは有料と考えて問題ない。

広場がありますが、とくに何があるわけでもない。数人のカップルがこの中庭を散歩してましたが、何を考えているのでしょうか。ここを右折してビューポイントへ。

メインストリートに到着。お、人が増えてきた。遠くの方には観覧車が見えるしテンション上がった。

左側にあるのが高さ58 mのカザンのスュユンビケ塔。スュユンビケ塔とは1800年頃にこの塔から自殺した故カザン・ハーン妃に由来してます。カザンのランドマークともなっているようで。右側の建物はタタルスタンのマークがあるのでクレムリンを管轄する行政府でしょうか。

塔の門。左側が太陽で、右側が月。この塔は謎が多く、どうして建てられたのかが解明されていないよう。なのでこの門の太陽と月のリリーフの意味とかも不明なのでしょう。残念ながら塔の中に入ることはできないのでここまで。

ここがカザン・クレムリンの初めのビューポイント! カザンカ川を見下ろせて、遠くの方にはヴォルガ川もみることができます。対岸には観覧車もみえるし、おそらく景観をよくするために計画的に作られたものだろうと推測。多くの観光客がここで記念撮影をしておりましたです。

さて、塔を迂回して時計回りに進みます。すると開けてくるのがこの広場。ベンチとかもあるので休憩している人もいました。時間帯によってはクレープ屋さんとかの露店が開かれているのでくつろぐには絶好の場所。

この広場の前にたたずむのが生神女福音大聖堂(ブラゴヴェシェンスキー大聖堂)。どちらも読みづらい…… 生神女福音は「しょうしんじょふくいん」と読みますが、これはロシア正教会の聖堂ですね。玉ねぎ型の屋根が特徴的。

そして…… ここが2つ目の絶景ポイント! カザンカ川が見下ろせます。正面少し右にあるのが農業宮殿と呼ばれる行政府の建造物。夜は綺麗にライトアップされるんですが、それはまた別の記事にて。

それにしても風が気持ちいい!

絶景を楽しんだ後で、カザン・クレムリンをあとに。帰る途中、生神女福音大聖堂(ブラゴヴェシェンスキー大聖堂)の前に銅像が。カザンのクレムリンを設計したタタール人とロシア人の建築家らしい。イヴァン雷帝がカザンを攻めた際に、カザン・クレムリンは破壊されたようで。ロシア人とタタール人を並べて銅像にすることによって和解を象徴したとも考えられているようです。

次回も引き続きカザンです!

カザン観光 ~カザン・クレムリン 前編~

カザンといえばカザン・クレムリン。カザンで一番はやくに世界遺産登録された建造物です。

カザンには地下鉄が走っていて、カザン・クレムリンの最寄り駅はクレムリン駅、もしくはクレムリョフスカヤ駅。タタール語ではКремль。ロシア語ではКремлёвская。

非常に安価な地下鉄で1回30円ほどなのですが、プリペイドカードを買うとさらにお得。

プリペイドカードは駅内にあるチケット売場で購入できます。月曜日~金曜日の平日は7:00~20:30、土曜日と日曜日は8:00~20:00まで開いてると書かれています。というかこの写真って昼頃とったのになんで閉まってるんだろう。昼休み中かな?

仕方がないからプラットフォームを挟んで反対側にあるチケット屋で買った。小さな三つ折りブックレットになってて、各ページには広告やらが色々。

中を開くとカードが挟まれてる。このカードを使うと地下鉄だけじゃなくてトロリーバスとかにも乗れるらしい。チャージできるようになっていて、使い切ってもまた券売機でチャージすれば何回でも使える仕組み。Suicaとかと同じ。

チケットを手に入れたら改札口を通って地下鉄へ。15分おきくらいに電車が来るので、1駅くらいなら歩いた方が早い。特に中心駅からクレムリョフスカヤ駅までは迷うこともないので、よほど天候が悪いとかじゃない限りは歩くべきでしょう。

さて、カザン・クレムリンはカザンカ川とヴォルガ川の丁度交わるところ、カザン中心街からは北の方に位置しています。丁度上のマップで赤く丸をしたところ。今回はこのマップの一番下の方にあるシュコーナヤ・スラバダ駅( Суконная слобода)のあたりに宿泊したのですが、普通に歩いて往復できる距離でした。まぁタクシーを使っても150円くらいなんですけど(物価安!)

カザンクレムリンは結構高い場所にあります。入口はこの真っ白な建物。人だかりが凄い…… さすがカザンで一番の名所。修学旅行か遠足か分かりませんが学生の団体もいました。

入口にある記念碑。これは第二次世界大戦のものを憂える内容が書かれています。

こちらも同様に戦争関連の記念碑。「勇気ある命は美しい」という内容が。並んでいるのは戦争で活躍した英雄でしょうか。軍事国家だけあって戦争に関する記念碑が多いのかな。モスクワもそうだったし。

これはタタールの詩人Musa Dzhalil(ムサ・ジャリール)の像です。第二次世界大戦の独ソ戦にて、レニングラード攻防戦の際にナチス・ドイツに抵抗運動を続けていましたが、最後に捕虜となって1944年に処刑されてしまいました。上半身裸で拘束されている姿は、捕虜になっている際の姿を表現していて、自由になりたいMusa Dzhalilの心情を表しています。彼の死後13年後の1957年には詩人としてレーニン賞を受賞しました。

ヴォルガ川方面はこんな風景。遠くに見えるのがヴォルガ川。ヴォルガ川というと地理を勉強したことがある人にとっては馴染み深いと思います。簡単に説明すると「ロシアの母なる川」とも呼ばれていて、場所によっては幅が10 kmにも及びます。モスクワとサンクトペテルブルクの中間あたりを源流としてカスピ海に注ぎ込んでいるこの川の長さは 3,700 mでこれはアメリカのミシシッピ川と同じくらい。現在でも水運に役立っているようです。

さてさて入口をくぐるとカザン・クレムリンの内部に入れます。入るとまず目に入るのが敷地内マップ。周囲を壁に囲まれた城塞ですね。こうやってマップでみると結構広く見えますが、観光するとあっという間。綺麗な建物や風景がたくさん見られるので暇しません。

入口に入って真っすぐ進む道があるのですが、左からぐるっと時計回りに進んでいくと良いでしょう。正門をくぐるとすぐ左にこんな感じの門があるので侵入。奥の方にたくさん人の顔が貼られたモニュメントがありますね。

ここを右に曲がって道なりに進みます。この先は確かクレムリンがあるはず……

でた、クル=シャーリフ・モスク!

青と白の壮大なモスクが突如姿を現します。通りを曲がった瞬間に突如巨大なモスクがみえるので圧巻です。この感動は行った人にしか分からんだろうなぁ(笑)。しかも空は晴れててうまい具合にできた飛行機雲がこれまた絵になっています。

ここら辺は撮影ポイントとなっているようで他にもパシャパシャ写真を撮っているラッシーヤ(←ロシア人のこと)がたくさんおりましたん。

入口に到着ー。入場料は無料。でも女性は宗教上の理由から頭にスカーフを巻かなきゃならないようで入口のスカーフを借りてくださいね。一度はイヴァン4世に破壊されたものですが現在では復旧され、今では立派な観光名所となっています。夏だとこの涼しげな外装はいいんですが、冬では寒々しくて…… 冬に関しては後日ブログにあげますね。

ここは夜遅いと閉まってしまうので中に入りたかったら早めに。クレムリン自体は22:00頃まで開いているのですがね。

記事が長くなってきたのでここら辺で区切りましょう。次もカザン・クレムリンです。スュユンビケ塔からカザンカ川を見下ろせる名スポットを紹介します。