どこの駅で降りるかによって鎌倉観光のスタートは変わるかと思われます。鎌倉駅からなら鶴岡八幡宮とか、長谷駅なら長谷寺とか。今回は北鎌倉をスタートにしたので初めは円覚寺か東慶寺になるのかなと。
本当は鎌倉五山を順番に訪れたいところではあるんですが、そうなるとかなり効率の悪い回り方をすることになり、とてもじゃないですが2日間では無理。ということで円覚寺から。
徒歩マップ『北鎌倉駅から円覚寺へ』
徒歩マップを載せるまでもなく、北鎌倉駅を降りたらすぐ円覚寺に着きます。徒歩1分程度なのでわざわざ行き方を紹介するまでもない。せっかくなので北鎌倉駅周辺のお寺さん情報でも。
大船駅から横須賀線に乗って北鎌倉駅に来ると、円覚寺側ー-上マップでいうと右側に降りることになります。円覚寺に向かうには電車から降りたら電車の進む方向に進んで左側に進む。一方東慶寺に向かうには一度踏切を渡る必要があります。
マップを見ればわかるようにマップにあるお寺さん全てを回るのに効率が良いのは、円覚寺→東慶寺→浄智寺→明月院→建長寺。そこから鶴岡八幡宮へ向かうのも良いし、山道ハイキングに自信があれば建長寺の裏側から覚園寺や瑞泉寺に向かうこともできます。
本当はこのルートを進みたかったんですが、北鎌倉駅を降りたあたりから雲行きが怪しくなり、午後は大雨になるという予報のため、東慶寺と浄智寺は断念しました。ということで、円覚寺→明月院→建長寺と拝観してまいりました。本当は、鎌倉五山第四位の浄智寺は伺っておきたかったんですけどね 🙄
鎌倉五山第二位 臨済宗 円覚寺派 大本山『円覚寺』の総門
円覚寺に着きますとまずは境内の案内図があります。マップをみると分かりますが円覚寺はかなり広い。鎌倉の有名なお寺さんは観光時間にかなりかかることを想定しておいた方が良いです。京都のお寺さんを回るようなイメージを持っていないと、当初の予定とは違って全然回れなかったということになり兼ねないので。
こちらが総門になります。はじめ山門かと思っていましたがこの円覚寺では総門の中に山門があり、その奥に仏殿が配置されているという。北条時宗の墓所があるのもこちらのお寺。元々、北条時宗が当時の中国(宋)より招いた無学祖元禅師によって円覚寺は開山されたようです。
今回は桜が開花する直前の3月に訪れましたが、紅葉の時期が特におススメのようです。
総門をくぐると入口がありますので拝観料を支払います。また、写真の右の建物が売店になっています。今回は御朱印帳をいただこうと思っていたため、この売店で御朱印帳を購入しました。いくつか種類がありましたが私は1500円の少し大きめのものを選びました。
御朱印は拝観料を支払ったすぐ奥の建物でいただけます。ここはコロナ禍にも関わらず手書きの御朱印をいただけました。時間がかかりますので、御朱印をいただく予定の方は、まず参拝前にお願いし、帰る時に受け取ると良いでしょう。
山門を抜けて仏殿へ
入口を抜けるとすぐに壮大な山門が登場。この日は空が完全に曇りだったのですが、晴れの日なら相当キレイな絵になりそうです。やはり先ほどの総門とは比較にならないくらい立派です。
山門の奥に仏殿が見えます。恐れ多くて山門をくぐることに抵抗がある方はこちらの脇道から入るのはどうでしょ。
仏殿へ至る道。ここも紅葉の時期はキレイに彩られるようです。
こちらが円覚寺の仏殿。荘厳のひと言。関東大震災で一度崩れてしまったものを再建したのが今の形のようです。
暁天坐禅はこちらで実施されるようです。後で紹介する居士林での坐禅会とは別物なんでしょうね。で、日曜説教会も行われるらしい。本日は金曜日なので残念ながら見ることはかなわず。
円覚寺の選仏場(せんぶつじょう)
仏殿に向かって左に進むと突き当りにあるのが選仏場。修行僧の坐禅道場ですね。中を拝観することもできましたが、なんとなく撮影しちゃダメな雰囲気もあったのでカメラは控えました。
十王堂(じゅうおうどう)(桂昌庵(けいしょうあん))
総門を過ぎてすぐ左側にあるのが十王堂ー-別名桂昌庵。以前、十王堂にあった十王像は今現在はこちら、円覚寺の塔頭のひとつである桂昌庵に移されているようです。
居士林(こじりん)(済蔭庵(さいいんあん))
居士とは禅の修行僧のこと。そしてこの居士林はその修行僧が坐禅を実施される場所らしい。土日にはこちらで坐禅会が実施されるようです。
妙香池(みょうこうち)
円覚寺の奥の方にある妙香池と呼ばれる円覚寺内の池。絵図に描かれた池を実際に再現したものらしい。円覚寺の中で風景図としては一番絵になる場所かもしれません。
こちらは奥の方から見た妙香池。平日で、午後は大雨予想なので人は少ない。おそらく休日はこんな感じじゃないと思われます。
舎利殿(しゃりでん)
妙香池のさらに奥にある舎利殿。坐禅道場のため一般観光客は立ち入り禁止。それにしても坐禅道場が多い。やはり修行僧の基本は坐禅ってことなのでしょうか。
佛日庵(ぶつにちあん)
舎利殿の隣にあるのが抹茶もいただくことのできる佛日庵。通常は拝観料が100円かかるのですが1/1~1/3までは無料で入れるとのこと。写経会はこちらで行われるようですが、今はコロナ禍のためか休止中。
こちらのベンチに座って抹茶をいただけます。お堂の中には仏像様がおられます。
白鹿洞(びゃくろくどう)
その昔、円覚寺の開祖である無学祖元禅師が説法をとくと、この洞の中から白鹿がたくさん現れて禅師の説法を聞いたという伝説があるとかなんとか。
円覚寺の最奥へ
佛日庵からさらに奥へと進みます。
正観世音が安置されておりました。そろそろ最奥です。
黄梅院(おうばいいん)
円覚寺の最奥に位置するのが五山文学の隆盛に貢献した夢窓疎石の塔所である黄梅院。大体徒歩で10分かからない程度。早足なら5分くらいで来られるかと思います。観光の参考までに。
方丈(ほうじょう)
少し道を戻ります。妙香池をさらに戻った左側が方丈と呼ばれる住職の居住地。ここに宗務本所があり、方丈庭園への行くことができます。
たくさんの石碑。ここは仏殿の裏側にあたります。
弁天堂(べんてんどう)
円覚寺拝観の最後は弁天堂へ。江ノ島弁財天を祭るお堂です。国宝の洪鐘(おおがね)もこの階段の上にあります。このお寺もそうなんですが、鎌倉を巡ると階段を上ることが多い。歩きやすい靴で行くことをお勧めします。
階段を上りきったところに弁天堂。長い階段を上り終えた達成感があります。
売店が併設されているのですが本日は休業。御朱印も受け付けてはいないようです。残念 😥
本来であれば売店でお菓子をいただきながら眺められる風景。見ての通り椅子はすべて片付けられてしまっております。
弁天堂から。かなり高いところまで上ってきたと実感できますね。曇りじゃなく晴れだったらどんだけ素晴らしい景色が見られたことか。まぁこの曇りは曇りで趣があるんですけど。
こちらが国宝の洪鐘(おおがね)。北条時宗の子、貞時が国家安泰を願って寄贈したもの。これは関東で一番大きい洪鐘のようですよ。残念ながら鳴らすことはできませんが。
帰りに入口にて御朱印帳を頂戴しました。
円覚寺は以上。駆け足で10分程度で回れるかという当初の予定とは違ってかなり時間がかかりました。さすがは鎌倉五山。雲行きも怪しくなってきましたし、次の明月院に向かいたいと思います。